マロン爺の書斎

小説や考えごとをのんびり綴っています。今日も書斎で思案中。

『Kaoriに包まれたい』プレイバック  第1章

マロン爺

第1話『近づけない人』

 Kaoriに包まれたい:1 - マロン爺の書斎


入社3年目の水沢智美は、販促課で働いている。

直属の上司は、厳しいことで知られる5歳上の佐伯香織。

智美は香織に密かに惹かれているものの、どこか近づきがたい存在だった。

 

そんな中、「ひな祭り企画」の締め切りが迫る。

智美の案は香織からやり直しを命じられ、時間だけが過ぎていく。

 

やがて社員は帰り、残ったのは智美と香織だけ。

外は雨。しかも智美は傘を持っていなかった。

 

――仕事も、香織との距離も、なかなか縮まらない。

第2話『近づいたのに遠い人』

Kaoriに包まれたい:2 - マロン爺の書斎

 

ひな祭り企画をようやく完成させた智美。

帰りは雨だったが、傘を忘れた智美を香織が傘に入れてくれる。

 

さらに香織から車で送ると言われ、

二人は香織の住んでいた場所にあるコンビニで夕食を買うことに。

 

香織との距離が近づいたと喜ぶ智美。

思い切って「好きな人はいますか?」と尋ねると――

 

香織には、好きな人がいるという。

しかも、それは「販促の子」だった。

 

近づいたと思った香織が、今度は遠い存在になってしまう。

第3話『あなたと歩きたい』

Kaoriに包まれたい:3 - マロン爺の書斎

 

香織に好きな人がいると知り、ショックを受ける智美。

けれど香織の自宅で過ごすうちに、仕事中とは違う優しい一面を知っていく。

 

山歩きが好きだという香織。

飾られたトレッキングの写真を見ながら話すうちに、香織から、

 

「今度一緒に行ってみる?」

 

と誘われる。

 

香織の心にいる人が気になる。

それでも智美は、香織と一緒にいたいと思うのだった。

第4話『あなたの隣の人』

 Kaoriに包まれたい:4 - マロン爺の書斎


香織からトレッキングに誘われ、智美は一緒に行くことを決める。

さらに香織から、記念のネームプレートをもらい、

次の日曜にはウエアやシューズを一緒に買いに行くことに。

 

智美にとっては嬉しいことばかり。

けれど、香織の「好きな人がいる」という言葉が頭から離れない。

 

そして智美は、その相手が同じ販促課の陽菜なのではないかと考え始める。

 

香織との距離が近づくほど、陽菜への嫉妬も強くなっていく。

 

そんな智美を車で送り届けた香織は、最後に、

「会社では、“香織さん”ではなく、“香織先輩”にしてくれる?」

と告げる。

 

雨が止んだ夜、智美の想いはまだ晴れないままだった。